2012-03-27

はじめに

 このブログの目的は、受け手の側から欲求を発信して作り手に働きかけることより、創造の一助となることです。


 欲求は人間の行動の根源です。どんな人にも欲求はあります。欲求は価値により満たされます。ここでいう価値とは、肉体的、精神的な欲求を満たす性質のことです。
 価値は作り手が生産します。作り手とは、企業、職人、芸術家、趣味人といった、量や質をにかかわらず何らかの価値を生み出すあらゆる種類の集団や個人のことで、土地、設備、技術、原材料、労働力を用いて、財やサービスといった価値を生産します。作り手が生産した価値は、受け手が消費します。
 このブログのライターは、受け手に当たります。このブログでは、理事長、理事、組合員からなる複数のライターが、各自の様々な欲求や衝動に向き合い、受け入れ、ありのままを表現しようと試みます。欲求に向き合うことにより、心の中の隠れた欲求に気づくこともあります。それがライターを変化させ、成長させることでしょう。

 ハンガリー出身のアメリカの心理学者、チクセントミハイ Mihaly Csikszentmihalyi (1934- )は、創造は作り手と受け手の相互作用から生まれる現象と考えました。彼の創造性のシステムモデルによると、創造性は個人(individual)、領域(domain)、場(field)が相互に影響し合い、交差するところにだけ見られる過程です。
 このブログは、その場の一部になれたらと願っています。受け手が気づいた新たな欲求を作り手に伝えることが、作り手の今までの概念を超える生産、すなわち創造へとつながるかもしれません。その逆もあり得ます。受け手は自分が何を欲しているのか、実は気づいていません。受け手の未知の欲求を察して満たすことが、作り手の創造へとつながります。

 欲求生活協同組合は、作り手に手がかりを提供することにより、創造的な活動に貢献します。


 とはいえ、このブログを実際にどう使うかは読者の皆さまにお任せします。いろいろな方にご覧いただき、楽しんでいただければ幸いです。
 なお、このブログに人格に宿るすべての欲求を表現することは適いませんが、何とぞご了承ください。


 このブログでは、欲求を3段階にレベル分けします。

-レベル1(E:Existence 生存欲求

-レベル2(R:Relatedness 関係欲求)

-レベル3(G:Growth 成長欲求)


 これは、アメリカの心理学者、アルダーファー Clayton Paul Alderfer(1940- )が欲求を3つの段階に分けたERG理論 ERG Theory に基づきます。
1. E(Existence 生存欲求
2. R(Relatedness 関係欲求)
3. G(Growth 成長欲求)

 この理論は、同じくアメリカの心理学者、マスロー Abraham Harold Maslow1908-1970)の欲求階層説 Maslow's Hierarchy of Needs を発展させたものです。マスローによると、欲求には5つの段階があります。

1. 生理的な欲求(physiological need)
2. 安全の欲求safety need
3. 所属・愛情の欲求social need/love and belonging
4. 承認の欲求esteem
5. 自己実現の欲求self-actualization
 のちにマスローは、更に上の段階があるとしています。
6. 自己超越(self-transcendence)

 アルダーファーの理論により分類しながら、時にマスローの説に基づいた考察も行います。
 本来はいずれの説も、どの欲求が満たされ、どの欲求が強まるのか、各段階の欲求のバランスについて論じられますが、このブログでは段階分けのみに着目します。